アイデアの作り方 その2
まずは【アイデアの作り方 その1】を振り返ってみますと、まずは問題提起を行いました。
「アイデアを思いつくには何が必要か?」
→こたえ:素人のように考え、玄人のように実行する ことが必要
では、素人のように考えるってどうやるのでしょうか?
今回はこの点に触れていきます。
われわれは賢いので、何がしかのプロであると思います。
就職されている方は、そのお仕事のプロです。
学生は勉学や遊びのプロですし、仮にニートだったとしてもそれは時間を使うプロといえなくも
無いのではないでしょうか。
なにより、暇な時間を言うものは偉大なことをするためには不可欠なものです。
例えばアインシュタインの最初の職業では、特許庁勤めをしていました。
彼はただただ暇であった業務時間中に数多くの論文を読み相対性理論を見つけるきっかけを得たと聞きます。
また、われわれは何某かの素人でもあります。
なので、素人発想ができないということはありえないでしょう。
しかし、上手いアイデアのためには上手い素人発想が必要です。
ここで、上手い発想を得るには次の3点が重要となります。
・アンテナを広げる
・連想ゲーム
・メモ!メモ!メモ!
ジェームズ・W・ヤング氏の「アイデアのつくり方」や、外山滋比古氏の「思考の整理学」の中でも触れられていますが
アイデアを生むということは、”集める→繋げる→待つ”を行うということです。
アンテナを広げる = 集める = 無節操にさまざまな知識を会得し経験する
連想ゲーム = 繋げる = 一見関連性の低い知識同士を繋げて知識の相互リンク(ネットワーク)を作る
メモ!メモ!メモ! = 待つ = 待つ、あとは脳みそが勝手にアイデアを生んでくれる(生まれた結果はメモすること!)
という手順になります。
良い製品が多数の試作を繰り返しているように、良い仕事がPDCAの積み重ねであるように、アイデアを作ることも
試行回数に依存しています。
裾野の広い山は標高が高いのと同じです。
数を打てばあたります。
失敗アイデアの分だけ、成功アイデアの質は高くなります。
たくさん集める、いろいろ集めることで知識同士の繋がりは広くなり、結果として出てくるアイデアの中に質の高い
アイデアが混じることになります。
数で勝負の発想であるため、出てきた結果はメモをしておき、それはさらに高等なアイデアを生む土壌にも成っていきます。
例えば、高倉豊氏の『結果を出す人は「ブリコラージュ」で考える』の中で、売れる化粧品を作る方法を説いています。
高倉氏はジパンシィ化粧品部門にヘッドハンティングをされた後、大ヒットを起こした口紅を売り出しますが、そのときの
アイデア創生方法はまさにこの方法を使っています。
まず氏の目的は「売れる化粧品を作ること」です。
それを実現するアイデアを思いつくための材料は「ギフト市場が20兆円を超えていること」、「男性が女性にお金を使う
風潮があったこと」、「クリスマスイブはスイートルームが満席であること」の三つでした。
結果として出てきたアイデアは「男性に口紅を売る」ことで、これをテーマにキャッチコピー+販売戦略を決定し見事
大ヒット商品を作り出しました。
アイデアを作る方法は、大まかには以上で一段落です。
また何か思いついたり、他の方法や上手いたとえが見つかりましたら、追記しておこうかと思います。
もう眠いもので、今日はここまで。
p.s.
参考までに、ここで挙げた参考文献四冊を記載いたします。
どれもとても面白い本なのでぜひ読んでみてください。
1. アイデアの作り方(ジェームズ・W・ヤング、今井茂雄、阪急コミュニケーションズ)
2. 独創はひらめかない(金出武雄、日本経済新聞出版社)
4. 結果を出す人は「ブリコラージュ」で考える(高倉豊、かんき出版)